今回は、劇団四季の『ジーザス・クライスト=スーパースター<エルサレム・バージョン>』のシュールさについて語ります。
私は2019年、2024年と観ております。
勝手ながら、私は『ジーザス・クライスト=スーパースター』をシュールミュージカルと呼んでいます。
観劇の最中はさすがプロだな…と感動するんですが、観劇後に毎度思うからです。
ん?何かすごくシュールだったな…
今回は、キリスト教に詳しくない舞台好きが思う、シュールミュージカルの『ジーザス・クライスト=スーパースター<エルサレム・バージョン>』の魅力について投稿します。
目次
衣装がシュール
まず、ビジュアル面の衣装から。
- 漁師網のような網を頭に被るマグダラのマリア
- 中華鍋をひっくり返したような被り物、腕を伸ばすとモモンガが飛ぶ姿のように見えるマントを身に着けるカヤパ・アンナス軍団
- 『北斗の拳』のケンシロウのような衣装のユダ
- 螺髪(大仏の髪型)でヒールを履くソウルガールズ
以下が、上記のキャラたちの衣装が写った写真です。
登場人物 Character|『ジーザス・クライスト=スーパースター[エルサレム・バージョン]』作品紹介|劇団四季 (shiki.jp)
ギャラリー|『ジーザス・クライスト=スーパースター[エルサレム・バージョン]』作品紹介|劇団四季 (shiki.jp)
なかなかな衣装。インパクト大。でも、歌上手い…
と観ていると、頭の中が混乱します(笑)
歌っている状況がシュール
登場人物ごとにまとめます。
ユダ
歌い出しはユダから始まります。
歌い出しがすでに『ジーザス・クライスト=スーパースター』の世界観を表していると思います。
無表情で座っているジーザスに向かってユダが必死にシャウトする姿が、シュール。
ソウルガールズ
♪スーパースターのソウルガールズ。
ソウルガールズのコーラス「ごめんなさい 許してね」が、「ゴメンナサイ 許してネ」みたいに聞こえます(笑)
ちょっとノリが昭和っぽいですよね。(毎度思っていることです。)
ジーザス
マグダラのマリアとのハモリ。
全て歌で、会話しているのが面白いんですよね。
♪ゲッセマネの園。ジーザスが死を覚悟する歌。
「マイゴッド」という訳が何とも言えない絶妙さがあります。
「見てくれ 私の死に様」、ものすごいロングトーンでジーザス役の見せ場の1つなんですが、歌っている歌詞がシュール。
ピラト
突如、下手から出てきて眠って見た夢の内容を歌うピラト。
ジーザスが大勢から攻められる場面を間近に見ていた…。正夢だ
聖書の知識がないと、
謎の歌上手おじさんが歌っている…今、これ、何の時間なんだろう…?
と頭の中が「?」だらけになります。私は、初見時にそうなりました(笑)
ヘロデガールズ
ヘロデ王の方が取り沙汰されやすいですが、私はコーラスのヘロデガールズの方が癖が強いと思っています。
「ヤンヤンヤンヤ~」と歌っていると思うのですが、私には「ニャニャニャニャ~」に聞こえます(笑)
「ワクドゥワクドゥワクドゥ」も面白い(笑)
ロイド=ウェバーのシュールな世界観を浴びよう!
日本で生まれ育った、キリスト教に馴染みのない方からするとわかりづらいところがあるのですが、シュールな世界観を浴びるような気持ちで観たら初見を楽しめるかと思います。
そもそもロイド=ウェバー作品って「考えるな、感じろ(世界観をただ楽しもう)」系作品が多いですが…。
例えば、『ジーザス・クライスト=スーパースター』以外だと『キャッツ』がいい例ですよね。ミュージカルファンでもドハマりする人とハマらない人でテンションの差が激しい作品という印象です。
ロイド=ウェバーといえば、ミュージカルというよりオペラばりに歌で物語が進みますよね。
ほぼ台詞なしで歌だけで物語が進むこと自体、好き嫌いが分かれやすいと思います。
ただ、好き嫌いが分かれやすい分、好きな人はドハマりします。
書いている間に、『ジーザス・クライスト=スーパースター<エルサレム・バージョン>』が観たくなりました(笑)
2024年現在、全国ツアー公演中なので、行こうと計画中です!