現在、公開上映中の『オペラ座の怪人』を観に行きました!
映画公開当時は幼かったので、私は映画館で観たことがありませんでした。(DVDでは観たことあります。)
私は、『オペラ座の怪人』を「ガストン・ルルーの原作小説→ミュージカル(ロイド=ウェバー版)→映画(ロイド=ウェバー版)」の順に拝見しているのですが、1番好きなのが映画版なのです。
そんなわけで今回は、映画『オペラ座の怪人』の魅力について、3つ語ります。
※映画のネタバレありです。
目次
脚本(物語の流れが舞台よりもわかりやすい)
まずはこれ。
舞台に比べて物語の流れがわかりやすいです。
例えば、イル・ムート上演中にカルロッタがカエルの声になる場面。
舞台:ファントムが「カエルになるのはお前だ!」とプロセニアムアーチ上でうろうろしながら言う→カルロッタがカエルの声になる
映画:「カエルになるのはお前だ!」と言う→ファントムが舞台袖のカルロッタの香水(?)をすり替える→カルロッタが香水を喉に振りかける→カルロッタがカエルの声になる
舞台だといきなりカルロッタがカエルの声になるので一体何があった?ファントムは魔法か何か使ったのか?とモヤモヤしてしまったのですが、映画版だとカルロッタがカエルの声になるまでの流れが追加されていてファントムの仕掛けがわかります。
もう1つ。ブケーが殺害されるまでの流れも舞台よりも映画の方がわかりやすいです。
舞台:メグたちのバレエの場面→ファントムの声が聞こえ、後ろにファントムの姿が映る→首を吊られたブケーが舞台上に出現する
映画:メグたちのバレエの場面→ブケーがファントムの後をつける→ファントムがブケーを見る→ファントムがブケーを追いかける→ファントムがブケーを絞殺する→首を吊られたブケーが舞台上に出現する
舞台だといきなりブケーの遺体が舞台上に現れるので、観客からすると何が起こったのか?と混乱しやすいですが、映画だとブケーはファントムの顔を見てしまったから殺されたんだな、と場面状況が一目瞭然です。
映画の最後の場面いいですよね。
クリスティーヌの墓に黒いリボンがついた1輪の赤バラ。バラが赤く色づく。
あ…!もしかして…?と観客に空想の余地を与えるカット。
とても上手い演出だな、と思います。
個人的にラストも舞台よりも映画の方が好きです。
配役
この映画の良さの1つに配役があります。
いい映画、いい舞台って脚本が最高ですが、同時に配役が絶妙だと思います。
特にファントム、クリスティーヌがハマリ役ですよね。
ジェラルド・バトラーさんのファントム。
私は彼の高めの声がこの役にすごく合っていると思います。
私の中でのオペラ座の怪人のイメージは、ずっと彼です。
エミー・ロッサムさんのクリスティーヌ。
クリスティーヌって小悪魔的なところがあると思うんですが、彼女のクリスティーヌは可憐で美しくていやらしさがない。
そこが好きです。
衣装
舞台の衣装も綺麗で好きですが、映画の方がシンプルで個人的に好きです。
映画のクリスティーヌの淡いピンク色のドレスが好きです。
映画の公式Xで投稿されていたクリスティーヌのドレスの色の理由について、初めて知りました。
クリスティーヌのドレスの色の理由、素敵だな…と私は思いました!
♪Masqueradeの衣装は、映画が全体的に好きです。
舞台の♪Masqueradeの衣装って全体的に結構ビビッドなんですよね。
艶やかで綺麗ですが、舞台初観劇に驚いたのはまずその色使いでした。
♪Point of No Returnは、映画版の衣装と舞台セットがファントムとクリスティーヌの歌う歌詞そのものを表しているような気がします。
後ろの男女のダンサーたちもいいんですよね。衣装としても、ダンスとしてもタンゴをイメージしているんでしょうか。情熱さが伝わってきて観客からしてもゾクゾクする場面です!
まとめ
映画の『オペラ座の怪人』を観るのは久しぶりでしたが、面白かったし、素敵でした。
(ファントムがやっていることは犯罪行為が多いですし、ツッコミどころは結構多いのですが、まあ、昔の創作ですし…。それでも面白いのが作品の力量なのでしょうね、)
普段、舞台を観るのが好きですが、映像には映像の良さがありますよね。
20年前に撮影され、公開されたものが映画館で観られるのは映像ならではです。
この機会に、ぜひ映画館で『オペラ座の怪人』を体験してみてください!